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2017年4月 春の薬膳 日本型薬膳料理

「早寝早起き朝ごはん」を習慣づけて実践できるために、手早く、簡単に、個々人の嗜好に合わせて調理選択可能なレシピを紹介します。

「よく体を動かし、よく食べ、よく眠る」という、当たり前で必要不可欠な基本的生活習慣は、日本の子どもたちにおいて大きく乱れています。これらの生活の習慣の乱れは、社会全体の問題としてとらえ、地域が一丸となって取り組む事が重要な課題であると、平成18年4月24日に、個人や団体(PTA、子ども会、青少年団体、スポーツ団体、文化関係団体、読書・食育推進団体、経済界等)の幅広い関係者が賛同されて「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が設立されました。早寝、早起き、朝ごはんは国民運動として推進されていますが、わかっていても、なかなか実行できていない????

平成27年度の国民健康栄養調査の結果が報告されました。朝食の欠食に関する状況では。朝食の欠食率は男性で14.3%、女性10.1%であり、年齢階級別にみると、男性は30歳代、女性は20歳代で最も高く、それぞれ25.6%、25.3%でした。(欠食は食事をしなかった、錠剤による栄養素補給や栄養ドリンクのみ、菓子・果物・乳製品・嗜好飲料などの食品のみ。)

朝食を食べるメリットとは?

  • 1)朝食を食べる習慣は、正しい生活リズムをつくり生活習慣を改善する
  • 2)睡眠中に下がった体温が上昇して、午前中から元気に活動できる。
  • 3)朝食は、体と脳にエネルギーを供給し、目覚めさせてくれる。
  • 4)朝食は、腸を刺激し、排便を促すはたらきがある。

調理ポイント
バランスのとれた朝食献立は、伝統的な日本の食文化「一汁三菜」をイメージする。
「主食」ご飯やパンを。エネルギーとなり、身体を動かすもとになる炭水化物、脂質を。
「汁物」は酸味のある旬の果物や野菜のジュ-ス類で食欲を促す。
「主菜」卵やベーコンやソウセイジ(魚、大豆・大豆の加工食品)など身体をつくる源のたんぱく質、カルシウムを。
「副菜」野菜の赤、緑、黄、黒、白の5つの色の旬の食材はビタミンやミネラルが豊富。
「副々菜」旬の好みの果物やヨーグルト・乳製品やコ-ヒのゼリ-に蜂蜜をそえて。

献立

未病の極意

今月から新企画として「未病の極意」を連載します。未病とは、中医学で用いられてきた養生的な考えです。病気の自然史を考えると、まず健康な状態から何かの原因で生体の機能が弱まって体調不良となります。ここで体調を回復させるよう何らかの対応をとれば健康な状態にもどりますが、とらなければ病気の段階に進みます。この病気の段階に進む前の状態を未病といいます。現代医学では病気にならない1次予防の考えに近いものです。現代医学や中医学の成果の中から日常生活に取り入れやすい極意を紹介していきたいと思います。どうかナッツなどのおやつを食べながら読んでください。

  • ナッツ類

    マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、クルミ、アーモンド、ピスタチオなどのナッツは、心臓病、肥満、糖尿病などの発症を防ぐ効果があり、最近ではがん細胞の増殖を阻害する作用も報告されています。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • 夜は何を食べるべきか

    インスリンの分泌不足や作用不良などによって血糖値を正常化する機能が弱っている耐糖能異常の人は、夜の食事に注意というドイツの研究です。対象者は29名の男性で平均年齢は46歳、肥満度を示すBMIの平均値は27で、耐糖能異常者が11名、耐糖能正常者が18名です。食事パターンを2種類用意し、①朝から午後1時半までに高炭水化物食を摂取し、午後4時30分から午後10時までは高脂肪食を摂取、②同じ時間に最初が高脂肪食を摂取、次が高炭水化物食を摂取。両群にこの2つの食事パターンをとってもらった結果、耐糖能異常の人は、夕方以降に高炭水化物食を取ると血糖が高くなりやすいことがわかりました。耐糖能異常の人は夕食に炭水化物を食べ過ぎないことが大切なようです。

    出典:Scientific Reports | 7:44170 | DOI: 10.1038/srep44170

  • ストレスには野菜・果物を

    野菜や果物の摂取と心理的ストレスの関係を検討したオーストラリアの研究です。45歳以上の成人6万人を追跡調査して、野菜・果物摂取状況とその後の心理ストレスの発生率を検討しました。その結果、野菜・果物摂取が1日に4皿以下の人に比べ、4皿を超える人は心理的ストレスの発生率が18%も低いことがわかりました。特に女性の方が野菜・果物摂取によるストレス軽減効果が高い結果でした。食生活で野菜・果物を十分取ることは生活習慣病予防にいいことがわかっていますが、ストレスマネージメントの1つとしても効果がありそうです。

    出典:BMJ Open 2017;7:e014201.

  • 寄生虫はアレルギーを予防するか

    乳児期までの感染、非衛生的環境が、その後のアレルギー疾患の発症を低下させるという衛生仮説がありますが、そのメカニズムは明確にされていません。そこで、ヒトに感染する寄生虫であるマンソン住血吸虫を用いて、ピーナッツ由来の抗原に対して交差反応性があるか調べました。交差反応性とは、たとえば天然ゴム製品にアレルギーがある人がバナナやキウイなどの食品にも同じアレルギー反応を示すことで、ゴムの分子に似たタンパク質がこれらの食品にも含まれているために起こる反応のことです。研究の結果、住血吸虫とピーナッツには交差反応性があることが判明しました。衛生仮説は支持され、先進国でアレルギーが増加している原因の1つは寄生虫感染が減少していることかもしれません。

    出典:Immunology, 150, 506–517, 2017