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2016年12月 冬の薬膳 日本型薬膳料理

冬季の自然条件は、「寒」であり、人体の表面の比較的浅いところで、寒邪を受けやすい。

例えば手足が冷えたり、人体の気や血のめぐりが滞って痛みが現れたりする。また、冷えると人体の表面が収縮し熱が外へ出にくく、寒や発熱の症状が起こりやすくなる。

予防には、熱性や温性の食材が効果的であり、腎経に入る食材、また体を温める効果のある、クルミ、枸杞、白果(ギンナン)、ナマコ、大豆、黒胡麻、栗、山芋、鳥骨鶏、桂皮などが適している。これらを冬野菜の代表選手である大根、人参、牛蒡などと組合せて調理することが重要である。

献立

カラダにやさしい食品

日常私たちが食べている食品には、健康を維持・増進する大きな力が宿っています。
このコーナーでは、食品の持つすばらしい力を紹介します。

  • シイタケ

    《保健機能》β-グルカンという多糖類が含まれ、抗アレルギー作用、血清コレステロール低下作用等が報告されています。興味深いことに古くから生しいたけを煎じて熱いうちに飲むという習慣があります。実はβ-グルカンはそのままでは腸で吸収されにくいのですが、煮ることで吸収されやすくなります。

  • マイタケ

    《保健機能》β-グルカンという多糖類が含まれ、抗腫瘍活性、抗ウイルス活性があることが実証されています。また血糖降下作用、血圧降下作用も期待されています。

  • エノキタケ

    《保健機能》エノキタケをよく食する長野県では、胃癌などのがん予防効果があることが報告されています。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • 睡眠前のスマートフォンは控えめに

    青色光は覚醒レベルを上げるといわれ、就寝前などにはスマートフォンなどはみない方がいいと言われています。しかしこの点については科学的データに乏しく、今回米国で18歳以上の成人653名を対象に1ヶ月間のスマートフォンの画面を見ている時間と睡眠との関連を調査しました。その結果、1ヶ月間のスマートフォンの画面を見ている時間の中央値は38.4時間でした。画面を長くみている人ほど、睡眠時間は短く、睡眠の質も悪い結果を示しました。特にスマートフォンを寝る前にみている人ほど、睡眠の質はよくありませんでした。眠れないからスマートフォンを長くみていたと解釈することもできますが、少なくとも、寝る前には睡眠の質を落とすのでみない方がいいようです。

    出典:PLoSONE 11(11): e0165331. doi:10.1371

  • やはり食物繊維は腸を守る

    腸管には腸内細菌が1000種類、100兆個存在しているといわれています。重さにしておよそ1kgから1.5kgになります。人が摂取した食べ物の中の成分などをえさに生きています。このえさがなくなると、腸内細菌は腸を標的に飢えをしのぐのではないかという動物実験の研究があります。人の腸内細菌14種類を動物の腸管に入れて実験が行われました。穀類や野菜に含まれる食物繊維を与えると腸管は厚い粘液層に被われ正常な状態を維持しました。ところが、まったく食物繊維を与えないと、腸内細菌は粘液を食べ始めました。この腸管の粘液こそさまざまな外的から身体を守ってくれる役割を果たしているため、粘液層が破壊されることは、感染症やアレルギーの原因となります。食物繊維は腸管を守る重要な働きをしています。

    出典:Cell 167, 1339–1353, November 17, 2016

  • 調理温度が心臓病を救う

    伝統的な調理法に高温調理が多い民族では心臓病の有病率が高いという現象があります。たとえばパキスタンは英国人に比べ約1.5倍心臓病が多いのですが、この原因を解く鍵は調理温度にあるのではないかという英国の報告です。150℃以上の温度で調理すると、食品の中の成分が変化し、トランス脂肪酸や終末糖化産物など心臓病を引き起こす有毒な副産物ができやすくなります。パキスタンなど南アジアでは揚げ物やローストなど高濃度のトランス脂肪酸が生成しやすい調理法がしばしば行われています。一方、中国は心臓病が少ないのですが、調理法は炒め、蒸す、茹でることが多く、これらの調理では有害な副産物はあまり生成されません。日本も伝統的には高温度の調理法は少なく、心臓病も先進国の中では低い国です。伝統的な調理方法を継承することは、健康増進にもつながるようです。

    出典:http://dx.doi.org/10.1016/j.nut.2016.07.006