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2018年8月 夏の薬膳 スペイン料理

スペイン料理の特徴

 スペインにおいては、気候も自然も多様であり、特にイベリア半島の山の幸と地中海の海の幸など、豊かな食材と多彩な調理法が組み合わされた、じつにバラエティに富んだ地方料理が生み出されている。
アンダルシアは典型的な地中海気候で海に近く、モロッコに影響を受けたエスニックテイストのものがあり、魚類の揚げ物調理品が多い。またガスパチョはこの地方の代表的な冷たいスープである。バレンシア、ムルシアは、野菜、果物、魚介類が豊富でパエリヤが本場の地方である。バスクやカタルーニャ、カンタブリア、ガリシア地方の料理は、フランス料理と共通するものがあり、地中海からビスケー湾にそって漁業がさかんで、それぞれの独自の魚貝料理が存在する。
またスペインは、比較的ソースが発達していない国で、新鮮な材料の味を引き出し、素材そのものを味わう料理が多い。また、牧畜の国ともいわれるスペインの料理は鶏、豚、羊、山羊が主菜の中心で、動物の肉から内臓まで捨てるものはなく、合理的に調理されている。
スペイン料理には、オリーブオイル、ラード、バターが使用され、にんにく、たまねぎ、じゃがいも、トマト、アーモンドなどがよく使用されている。
今月は是非、パエリヤ(米料理)、ガスパチョ(冷たい野菜のスープ)を家庭でお楽しみください。簡単に調理できるスペインの4品レシピを紹介いたします。

世界の郷土料理と健康:スペイン編

 オリーブオイルは健康にいいということで、世界中で注目されていますが、世界の生産量の70%以上はスペインで生産されています。オリーブの栽培や生産、品質向上に関しての国際協定を管理する政府間団体「国際オリーブ協会」の本部はスペインのマドリードにあります。2年前、この協会のアブデルラティフ・ゲディラ事務総長が日本にオリーブオイルを広めるために来日し、福岡でも日本料理店で和食とオリーブオイルのコラボ料理イベントが開催されました。まだまだ普及するのには時間がかかりそうですが、世界的な普及を目指して、スペインはオリーブオイルを使う地中海料理が心臓病予防、認知症予防、骨粗鬆症予防に効果があり長寿食であることなど、さまざまな研究成果を世界に発信しています。オリーブオイルには一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を多く含み、動脈硬化を起こしやすい悪玉コレステロールであるLDLコレステロールを低下させる働きがあります。
 スペインにもバル(居酒屋)があり、豊富な海の幸やオリーブを使った料理を肴にワインで一杯がビジネスマンだけでなく、観光客にも好評です。

海の幸は、イカ、鯵、牡蠣、マテ貝など日本の魚屋さんと見間違うほどの品揃えです。田舎のバルではパエリアなどの郷土料理がみられ、常連さんがマスターと話しながら今日の一杯を楽しんでいます。福岡にも角打ちがありますが、もう少し郷土料理など出して、女性も気楽に寄れる雰囲気になると、屋台とおなじくらい人気がでるかもしれません。バルでは皆さんあまり深酒はしないようで、適当に切り上げて家路につかれるのを見ると健康的なお酒の楽しみ方をされているなあと感じます。何事も腹八分目が健康にいいのは世界共通です。

  • 魚をもっと食べましょう

     魚をよく食べている人は死亡率が低いという中国からの報告です。男性24万人、女性18万人を16年間追跡して、魚の摂取量と死亡率の関連を検討しました。その結果、魚類の摂取量にもとづいて5群に分け、最も低い群と最も高い群を比較しました。最も高い群は最も低い群に比べ、男性では総死亡は9%、心血管疾患死亡は10%、がん死亡は6%、呼吸器疾患死亡は20%、慢性肝疾患37%の低下がみられました。一方女性でも、心血管疾患死亡は10%、アルツハイマー病による死亡は38%低下しました。魚にはオメガ-3系脂肪酸という健康にいい脂肪酸が含まれていますが、オメガ-3系脂肪酸摂取量を5群に分けて、最低群と最高群を比較したところ、最高群は心血管疾患死亡が男性で15%低下、女性で18%低下し、魚摂取による死亡率減少効果はオメガ-3系脂肪酸が関係していることがわかりました。最近鯖缶が人気ですが、この缶詰にもオメガ-3系脂肪酸が含まれています。

    J Internal Medicine https://doi.org/10.1111/joim.12786

  • クルミは腸内環境改善にいい

     クルミと腸内微生物の関連を検討した米国の報告です。対象は男女18名で無作為に2群(A群:9名、B群:9名)に分け、まずA群がクルミを42g/日、3週間食べ、B群はクルミを食べないようにしました。次にB群が3週間クルミを食べ、逆にA群はクルミを食べないようにしました。その結果、クルミを食べていると3つの細菌(フィーカリバクテリウム属、クロストリジウム属、ロゼブリア属)の量が49-160%高くなり、ルミノコッカス属、ドレア属、オスシロスピラ属、ビフィズス菌の量が16-38%低くなることわかりました。増えた菌は腸管内で健康にいい酪酸を産生する菌であるため、健康増進につながることが判明しました。またクルミを摂取すると、血清LDLコレステロールが7%低くなる結果でした。クルミは腸内環境改善の食品として有用な食品であることが示唆されました。

    The Journal of Nutrition, Volume 148, Issue 6, 1 June 2018, Pages 861–867,

  • やはり夜更かしはいけません

     夜更かしと早起きと、どちらが健康にいいのかを検討した英国の報告です。38-73歳の約43万人を対象に平均6.5年間の追跡調査を行いました。生活パターンについて質問を行い、「確実に朝型」「ほどほどに朝型」「ほどほどに夜型」「確実に夜型」の中から自分に合うパターンを選んでもらいました。その結果、「確実に夜型」の人は「確実に朝型」の人に比べ、全死亡のリスクが有意に10%高いことがわかりました。また精神疾患なるリスクが1.9倍、糖尿病になるリスクが1.3倍、消化器病になるリスクが1.2倍、呼吸器病になるリスクが1.2倍高いことも判明しました。早寝早起き朝ごはんという規則正しい生活が健康増進に大切であることを物語っています。

    Chronobiology International https://doi.org/10.1080/07420528.2018.1454458