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2016年7月 夏の薬膳 日本型薬膳料理

<夏の薬膳>
夏季の特有の自然条件は「暑」であり、この季節は陽気が盛んになる。抵抗力が落ちた時に「暑邪」に侵されることがある。また、夏は「暑」に加えて「湿」の邪にも注意しなければならない。予防と治療には清熱が必要で、寒性、涼性の食材が効果的である。夏に旬を迎える西瓜、甜瓜、胡瓜、トマト、南瓜などは水分が多く、ビタミンやミネラルの補給源にもなる。また夏は、食欲不振や体力の消耗が激しく、胃腸機能も低下しやすいため、脾や胃経に入る、鰻、蜂蜜、棗、豆腐など、口当たりがよく、栄養豊富な食材を使うことが重要である。

<長夏の薬膳>
長夏は、湿度の高い時期であり、主気は「湿」であり、住居の水はけが悪く、湿度が高くなったり、水中での仕事が長い人や乾燥していない衣類を身につけていた場合などは、体が湿を感受して、「湿邪」によって疾病になることがある。
「湿邪」の特徴は、重濁で下向き、体が重苦しい、浮腫がおきる、下痢をするなどの症状がある。
効果的な食材は、清熱利潤作用のある寒性のもので、例えば西瓜、緑豆、意苡仁、冬瓜などが体内にたまっている水分を、尿として除去してくれる。

献立

カラダにやさしい食品

日常私たちが食べている食品には、健康を維持・増進する大きな力が宿っています。
このコーナーでは、食品の持つすばらしい力を紹介します。

  • 紫蘇

    《薬膳効能》散寒解表(発汗し寒気を改善)作用があり、風邪のときに生姜とともに用います。行気寛中(気の流れをよくして胃腸症状を改善)作用もあり、食欲不振の時に陳皮(みかんの皮)とともに煎じて飲みます。解魚蟹毒(魚介類の食中毒の軽減)作用があり、嘔吐、下痢を改善します。

  • カボチャ

    《薬膳効能》補中益気(元気を出す)作用があり、脾胃虚弱(消化器機能低下)による食欲不振、腹部膨満などの症状を改善します。
    《保健機能》抗酸化活性があるカロテノイド(β-カロテン、ルテインなど)が多く、生育が進むにつれ含有量が増します。

  • 《薬膳効能》生津止渇(体液を増し渇きを改善)作用があり口渇や慢性下痢を改善します。
    《保健機能》民間薬として有名な梅肉エキスにはクエン酸、リンゴ酸などが含まれ、強い酸性を示し抗菌作用があります。またアルコールによる胃粘膜の傷害を抑制する作用もあります。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • 全粒穀類はすばらしい

    穀物を精白せず果皮や、種皮、胚、胚乳表層部といった部位を残したものを全粒穀類といいます。一番ポピュラーなものは玄米でしょう。小麦でいえば小麦全粒粉です。さまざまな死亡のリスクをこの全粒穀類が低下させる効果があるという研究報告です。これまで報告された全粒穀類と病気の複数の研究報告をまとめて再度検討したところ、1日あたり90gの全粒穀物製品を摂取すると、病気にかかるリスクの低下率は心臓病が22%、脳卒中で14%、がんで15%、糖尿病で51%、感染症で26%、呼吸器疾患で22%と、多くの病気による死亡のリスクを低下させる効果がありました。この効果の理由の1つとして全粒穀類に多く含まれている食物繊維が重要ではないかと考えられています。

    出典:BMJ 2016;353:i2716

  • 好きなものはやはり好き?

    みなさん、たとえばチキンナゲットをテイクアウトするときに、健康的なりんごのスライスか、カロリーが多いフライドポテトがついている場合、どちらを選びますか。①最初からりんごのスライスがついている(フライドポテトと交換は可能とも伝えておく)、②最初からフライドポテトがついている(りんごと交換は可能とも伝えておく)。①の場合、大人ではりんごをフライドポテトと交換する人は少なく、りんごをそのまま選ぶ傾向にありました。ところが、子供たちでは、①の場合でも約87%の子供がフライドポテトに交換しました。子供に健康的な食品を選んでもらうのには、健康的な食品だけでなく、好物のフライドポテトも少し添えて、せめてカロリーだけはできるだけ少なくする工夫がいるようです。

    出典:BMC Research Notes2016,9:263

  • 高校生も100球まで

    山形大学整形外科の宇野智洋先生らは今年の日本整形外科学会で、高校生の投球回数と身体への影響を調査した研究を報告しています。それによると、①100球未満かつ7イニングまで、②100球未満かつ8イニング以上、③100球以上かつ7イニングまで、④100球以上かつ8イニング以上で、全身の投球時の痛みの度合いをみると、①、②、③は同じ程度で、これらに比べ④が最も痛みが大きい結果となりました。肩肘の投球時の痛みも同じ結果でした。高校生にもぼちぼち投球数の制限という枠を作る時期なのでしょう。

    出典:第89回日本整形外科学会