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2016年5月 春の薬膳 中華料理献立

春の主気は「風」であり、「風は百病の長なり」と言われ、健康な状態であれば問題ないが、抵抗力が弱くなると人間を発病させる邪気となり、それが風邪になる。
「風邪」は、上昇や外向きの性質があり、体の上部、つまり頭、鼻、咽喉などを侵すと言われている。

これを抑えるには発汗作用のある、寒涼性で辛味の薄荷(ハッカ)や、温熱性で辛味のニラ、ショウガ、ネギ、それにクコの実、菊花、チンゲンサイなどが効果的である。

春は万物の芽吹きと成長の季節であるため、菜の花、アスパラガス、芹、ワケギ、グリンピース、タケノコなど、また旬の魚介類である白魚、いっさき、鯛、ハマグリなどを取り入れて調理することが望ましい。

献立

カラダにやさしい食品

日常私たちが食べている食品には、健康を維持・増進する大きな力が宿っています。
このコーナーでは、食品の持つすばらしい力を紹介します。

  • キャベツ

    《薬膳効能》 補益脾胃作用(食欲不振などの胃腸症状を軽減する)があります。
    《保健機能》キャベツには抗酸化作用を示すフラボノイドや解毒作用のあるイソチオシアネートなどを含み、胃がん、肺がん、乳がんの予防効果が期待されています。またキャベジンという消化管粘膜の修復作用のある成分も含んでおり、潰瘍の治療や予防に用いられています。

  • セロリ

    《薬膳効能》清熱平肝作用(イライラや怒りっぽい症状を軽減する)があります。
    《保健機能》抗酸化成分としてβ-カロテンやルテインといったカロテノイド、アピゲニンといったフラボノイドを含んでおり、ジュースで飲んだところ血液中のカロテノイドが増加しました。また香気成分として抗酸化作用のあるγ-テルピネンも含んでいます。

  • 《薬膳効能》清熱解毒作用(下痢などの症状を止める)や利尿消腫作用(利尿作用で浮腫などを軽減する)があります。
    《保健機能》テアニンというアミノ酸を含みリラックス効果、血圧効果作用が期待されています。またカテキンという成分を含み抗肥満効果をもつことで有名です。

健康一口メモ

栄養・運動・休養は健康の源です。
このコーナーでは、世界の最先端の栄養・運動・休養に関する情報をお届けします。
是非、健康生活の参考になさってください。

  • ビタミンCが豊富な食事で白内障予防

    白内障とは、眼のレンズの働きをする水晶体が濁る病気です。一度発症すると薬では治らないので予防が大切です。遺伝や生活環境が関係しているといわれています。そこで、双子を対象に英国でその予防を探る研究が行われました。最終的には324組の双子について食生活調査、水晶体の濁りの検査を行い、その後約9年間追跡をして白内障になったかどうかを検討しました。その結果、ビタミンCを1日55~229mg摂取している人は、34~53mgの人に比べ、約20%白内障になるリスクが低いことがわかりました。現在日本では成人で1日平均100mg摂取していますが、心配なら200mg程度取るのもいいと思われます。

    出典:Ophthalmology,2016;http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

  • 大豆、海藻、野菜を食べて認知症予防

    日本で行われた認知症を予防する食生活を検討したもので、60歳から79歳までの1006名を対象に追跡期間の中央値が15年間の追跡調査です。271名の人が臨床検査や臨床症状で認知症と診断されました。食生活調査から7つの食事パターンを分類し得点化して検討しました。大豆、海藻、野菜、ミルク、乳製品を多く取り、ご飯の少ない食事パターンの人はそうでない人に比べ、約34%も認知症の発症率が低いことがわかりました。食事内容をみると和洋折衷の食事が認知症予防にいいのではと思われます。

    出典:Am J Clin Nutr 2013;97:1076?82

  • バランスの良い食事がやはり長寿食

    これも日本で行われた研究です。現在日本では食事バランスガイドというどんな食品をどのくらい取ればいいのか、すなわちバランスのとれた食事の内容を示した食事指針があります。この食事指針をもとに、男性約37000名、女性約43000名を対象に、対象者の日頃の食事が指針の内容にどのくらい一致しているかを判定してその後の死亡率との関連を調べました。その結果、バランスが一番よい人は、一番悪い人に比べ、死亡率が15%低いことがわかりました。特に脳卒中の死亡率は22%も低い結果でした。やはり、長生きには特定の食べ物を食べるのでなく、まんべんなくバランスの取れた食事がいいのではないでしょうか。

    出典:BMJ 2016;352:i1209